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AI と書く最初の物語の始め方:初心者向けガイド
作者のヒントとコツ:コミュニティメンバーの Basileus さんが作成した、NovelAI で物語を書き始めるための素晴らしいガイドをご紹介します。
今回のスポットライトでは、コミュニティメンバーの Basileus さんが作成した、NovelAI で物語を書くための素晴らしいガイドをご紹介します。
NovelAI コミュニティの皆さん、こんにちは。
簡単に自己紹介すると、Discord コミュニティでは Basileus という名前で、コミュニティリサーチャー兼コントリビューターとして活動しています。Reddit では u/NotBasileus です。NovelAI を使い始めて3年ほどになります。この入門記事が、新しく使い始めた方に役立つ習慣を身につけ、NovelAI での最初の体験をより楽しんでもらうきっかけになれば幸いです。
作品や質問、そして知見をコミュニティで共有していただけるのを楽しみにしています。
よい執筆を!
以下は、NovelAI を使い始めたばかりで、最初の物語をどう書き出せばいいか悩んでいる方に向けた手引きです。「とにかく書いてみて、AI に続きを任せる」というやり方ももちろん立派な選択ですが、多くの方はもう少し「エンターテインメント」寄りの体験を求めているようです。
この記事では、いくつかの要素を組み合わせることで、ほんの数文と短いフレーズだけで魅力的な物語を確実に立ち上げられる、シンプルで失敗しにくい方法を紹介します。最後には、それらを組み合わせた実例もお見せします。
ひととおり読み終えれば、思いついた物語をどんなものでも数分で立ち上げられるようになるはずです。
扱うのは次の項目です。
- メモリー(Memory)
1. Author, Title, Tags, Genre(「ATTG」)
2. あらすじ - 作者注釈(Author’s Note)
1. 文体(Style)
ここで扱う情報は、公式ドキュメント、非公式ナレッジベース、Discord など、いろいろな形で公開されています。ただ、最近この種の質問をよく見かけるようになったので、そうした場所を知らない方や普段のぞかない方のために、要点をここにまとめておくのも意味があると思いました。NovelAI をしばらく使っている方にとっては、目新しい内容はほとんどないかもしれません。
本記事の内容は Kayra 1.1 モデル時点のものです。

メモリー(Memory)
メモリーとは、生成のために「Send」を押すたびに、物語のいちばん先頭に挿入されるテキストのことです。学習データの中には、NovelAI の出力を方向づけるうえで非常に強力に働く、特定の「タグ」がいくつか存在します。そしてここに入れたものは、物語のコンテキストがどれだけ長くなっても、常に AI から「見える」状態に保たれます。

Author, Title, Tags, Genre
NovelAI まわりで「ATTG」という略語を見かけたことがあるかもしれません。これは NovelAI のモデルの学習データで使われている特定のタグ形式を指すもので、データセット内の作品に Author(著者)、Title(題名)、Tags(タグ)、Genre(ジャンル)が付けられている、という仕組みです。物語のいちばん最初にこの形式の1行を置くことで、AI に出だしの足がかりを与え、そのまま話が脱線しないよう導けます。
これは必ずメモリー欄の先頭に置いてください。学習データでも物語の冒頭に現れる形式だからです(メモリーは常に物語の先頭に挿入される、という点を思い出してください)。書式はかなり厳密なので、括弧の内側のスペースや大文字・小文字も含めて、そのとおりに書くのが最も良い結果につながります。
[ Author: ; Title: ; Tags: ; Genre: ]
Author と Title は、特定の作品を模倣したい場合を除けばそれほど必須ではなく、何を入れればいいか分からないときは省略しても問題ありません。とはいえ完全に軽視はしないでください。特に Author は、AI の文章に大きな影響を与えることがあります。
Tags には、物語で重要にしたいキーワードやフレーズを何でも入れられます。テーマでもプロットの要素でも構いません。かなり自由度の高い欄です。いろいろ試してみてください。ただし、あまり詰め込みすぎないほうが無難です(入れるほど一つひとつの効き目が薄まるので、増やすほど効果は逓減します)。個人的には3〜5個のキーワードやフレーズを使うようにしています。
Genre には、よく知られた明確なジャンルを入れましょう。Wikipedia の文芸ジャンル一覧を参考にしてもいいですし、Goodreads や Amazon のジャンル分類も目安になります。複数指定もできますが、数は絞ってください(1〜3個で十分です)。例を挙げます。
[ Tags: intrigue, assassins, dramatic; Genre: dark fantasy ]

なお、とにかく AI に意外なものを出してほしいだけなら、ATTG の行だけ書いてすぐ生成を始めても、たいていはうまくいきます。とはいえここでは、もう少し物語をコントロールしたい前提で話を進めましょう。
あらすじ
ATTG の行のすぐ下に、どんな物語にしたいかのおおまかなイメージを書いておくと効果的です。長く複雑である必要はありません。本の裏表紙やカバー袖に載っている紹介文くらいのつもりで考えてください。実際には数文あれば十分で、次の3点を押さえれば大丈夫です。
舞台: どんな場所と時代の物語なのか。
主人公: 誰の視点でこの物語が語られるのか。
主要な対立: その物語の面白さや、賭けられているものは何か。
このあらすじは、実際の物語で使いたい人称や時制で書いておくと効果的です(三人称過去形はフィクションで非常によく使われ、ほぼどんな場合でもうまく機能しますが、他の形式もそれぞれの程度で機能します)。同じように、物語本文で見たい語彙や文の組み立て方を使えば、AI に真似させる手本を与えられます。あえて作品の売り文句のように書き、続きが気になる終わり方にしてプロットの展開を促す、という手もあります。
このあらすじの前に「Story so far:」と付ける書き方も学習データに含まれており、有効な場合があります(この例では使っていません)。
最後に、あらすじの次の行に「ディンカス」を置いて締めてください。ディンカスとはアスタリスクを3つ並べたもの(「***」)です。学習データでは場面や章の切り替わりを示すために使われており、ここに置いておくと、あらすじと物語本文(AI からはメモリーの直後に続くものとして見えます)をきれいに切り分けられます。
先ほど設定した Tags と Genre に付け足す形で、ややベタな例を挙げてみます。
[ Tags: intrigue, assassins, dramatic; Genre: dark fantasy ]
The august and formidable Lord Commander Kaldus had commanded the defense of the fortress city of Eredane for nearly a decade, holding fast against the demonic hordes that churned and roiled in the wastelands beyond the border. However, on a storm-lashed night the forces of evil would send their cultist assassins to end his life and break the defenders of Eredane once and for all…
***

ほとんど予告編のようなものだと分かるでしょうか。
作者注釈(Author’s Note)
メモリーと同じように、作者注釈も生成のために「Send」を押すたびに挿入されるテキストです。挿入先は、物語のコンテキストの中で現在の行から3行(3段落)ほど上の位置。それ以上でもそれ以下でもありません。作者注釈は「もう古い」「使わないほうがいい」と言われることもありますが、適切に使えば今でも非常に強力な機能です。現在の行のすぐ近くに挿入されるぶん、物語の流れを乱しかねないので、ここに入れる内容は短く簡潔に保ってください(AI が物語本文と区別しやすいよう、メモリーのタグと同じように角括弧でくくった1行にするのが一般的です)。

文体(Style)
作者注釈で主に使うのは Style タグです。これは、AI にどんな文章を書いてほしいかを指示するものです。学習データで使われている特定のキーワードもありますが、基本的には文章の種類、トーン、複雑さなど、思いつく限りの言葉を Style タグとして使えます。
たとえば、描写を表す言葉をいくつか並べ、「語るのではなく、五感を使って見せる」ことを促すだけでも、AI の描写の書き方は大きく変わります。
例として、かなり明示的に書いた Style タグを挙げてみます。
[ Style: florid, visceral prose that descriptively engages all senses of taste, smell, touch, sound, and sight ]
いろいろな言葉や表現を試して、好みの結果が得られるものを見つけてみてください。たとえば最近の議論では、「[ Style: descriptive senses, complex prose ]」のような短くシンプルなタグでも、十分に良い(もしかするとそれ以上の)結果が得られると分かってきています。
以上です!
必要なのはこれだけです。ここまでの例はすべて合わせても150トークン未満で、数分あれば書けます。それだけで、思いつく限りどんな物語でも形にできます。
上の例の結果を見る前に、最後にいくつか補足を。
物語が長くなり、AI が一度に「見られる」コンテキストサイズを超えたら、重要なプロットの展開をメモリーに追記していきましょう。追記する位置は、あらすじの後、ディンカスの前です。
生成設定についてはここでは触れませんが、いろいろなプリセットを試して、自分に合うものを見つけてみてください。物語の途中で切り替えるだけでも、文章に変化と新鮮さを保てます。
NovelAI にはこのほかにも、ロアブック、バイアス、コンテキストビューア、トークン確率ビューアなど、たくさんの道具があります。ただこのガイドは、NovelAI を初めて使う方が面白い物語をすぐに立ち上げられるようにすることだけを目的としているので、より高度なテクニックについては、記事の冒頭でリンクした資料を参照してください。Discord の #novelai-discussion、#ai-writing-help、#novelai-content-sharing チャンネルには、親切な人と有用な情報がたくさんあります。
実例
このシンプルな設定で何ができるのかを示すために、「白紙の状態」から、上で挙げたメモリーと作者注釈だけを入れて生成した出力を載せます。編集は一切していません(好みに合うまで何度かリトライした点を除きます)。生成のあいだに自分で文章を書き足したり手を入れたりすれば、もっと良い結果が得られる点も覚えておいてください。
The thunder of the summer storm reverberated off the battlements of Castle Tusca in a fury of crackling energy and explosive concussions. The stout walls kept the rain out and gave shelter to those soldiers unlucky enough to be standing watch, but not lucky enough to have drawn someplace dry, or warm, or quiet.
Lord Commander Kaldus had taken no supper this night — a rarity for one usually so disciplined — and he stood at the top of the westernmost tower, gazing into the darkness that held its own threats on this night.
He wore the armor of his order, made from heavy chain covered in interlocking bands of dark iron. A breastplate inlaid with gold filigree hung over the mail; etched along it were wards against magic and evil that glittered with faint magical light. His long sword, sharpened to a razor’s edge, lay sheathed across his back; its hilt was set with emeralds and pearls worth more than most men would earn in their entire lives.
Kaldus watched the shadows dance through the torchlight of the walls, waiting patiently for one shadow to break away and climb up the last hundred feet of the tower. He knew they were coming tonight, assassins sent by the demon lords from beyond the mountains to kill him.
He was the reason the Eredane army could hold out against an enemy ten times their number, the focus of his men’s belief, and their powers. Without Kaldus they would falter and fall.
And so, like every night since he had come to Eredane as a young knight, Kaldus walked alone, giving his warriors a chance to rest in preparation for the next day’s battle.
There was another flash of lightning, and Kaldus saw the black outline of a figure silhouetted on the wall. The lord commander waited until he heard the soft scuffing sound of a man climbing on stone. Then Kaldus moved forward and placed his boot on top of the man’s hand, crushing down slightly.
The climber hissed in pain but kept silent, knowing there was no way to hide from the lord commander’s mage-sight. “You move too slowly,” he whispered hoarsely, trying to keep quiet so that the other guards didn’t hear and grow curious.
The assassin tried to pull himself up onto the ledge, but Kaldus increased the pressure on the fingers beneath his foot.
“It seems you’ve lost your grip,” he said dryly. “Climbing this tower is hard enough when you’re alive; I imagine it gets much harder when you’re dead.”
The assassin sighed. “I suppose it does.”
With a swiftness Kaldus wouldn’t have thought possible with only one free hand, the man pulled a dagger from its sheath on his belt. It was an elven weapon, made of folded steel with runes etched along the blade. A green mist wafted off it, stinking of sulfur and rotting flesh.
The knife came up toward the bottom of the lord commander’s boot, but before it could reach him Kaldus grabbed the assassin’s wrist, pulling the arm taut, then stomped his heel down. There was a crunch of breaking bone, and the blade fell away into the darkness.
Kaldus stepped back and leaned over the parapet, watching as the body tumbled down the side of the tower, smashing on the stones below. He smiled at the memory of the man’s surprise, and then turned his thoughts to the others that were still out there.
They’d be more cautious now, but he was certain they would come.
この記事の内容を映像で確認したい方は、Basileus さんが作成した短い YouTube 動画もあわせてご覧ください。